NVRトピックス

PoEの2つの標準規格と電圧・電力クラスのお話し。

NVRの知識 —

こんにちは!システムケイ昭和生まれのヨッシーです。

前回の記事(※PoEの給電(PSE)・受電(PD)機器とLANケーブルについて)では

・PoEには給電機器(PSE)と受電機器(PD)がある
・接続に使用するLANケーブルはカテゴリ5e以上のものを使う

という点をお話しました。

今回はLANケーブルと同じように、弊社のネットワークカメラの接続設定にも関係してくるPoEの標準規格「IEEE802.3afとIEEE802.3at」についてお話しします。

 

PoEの規格「IEEE802.3af」「IEEE802.3at」とは?

PoEには「IEEE802.3af」と「IEEE802.3at」という標準規格があります。
この「IEEE」というのは、無線LANルーターなどを利用された方は見たことがあると思いますが一体何を表しているのでしょうか?

IEEEとは?

IEEE(アイトリプルイー)とはアメリカに本部がある電気工学・電子工学技術の学会です。

IEEEでは電子通信関連の規格の策定・標準化する活動をしており、ここで規格を策定されたものに「IEEE」がつきます。

つまり、「IEEE802.3af」と「IEEE802.3at」はIEEEが定めたPoEの標準規格というわけです。
 
IEEE802.3afよりIEEE802.3atの方が電力供給量が多い
 

「IEEE802.3af」と「IEEE802.3at」の違いは?

IEEE802.3afよりIEEE802.3atの方が電力供給量が多い

規格名 IEEE802.3af IEEE802.3at
電圧(給電機器) 44.0〜57.0V 50.0〜57.0V
電圧(受電機器) 37.0〜57.0V 42.5〜57.0V
電力(給電機器) 15.4W 30.0W
電力(受電機器) 12.95W 25.5W
対応LANケーブル カテゴリ3以上 カテゴリ5e以上
標準化された年 2003年 2009年
別名 PoE PoE+

 
上のような表に違いをまとめてみましたが、簡単にいうと給電できる電力量の違いです。

IEEE802.3afよりIEEE802.3atの方がより多くの電力を供給できるというわけですね。
これは利用できるLANケーブルの種類にも関係しています。

IEEE802.3afではカテゴリ3以上のLANケーブルを基準としていましたが、IEEE802.3atではカテゴリ5e以上のLANケーブルが必要になります。

前回の記事でお話ししたようにLANケーブルはカテゴリの数字が大きいほど性能が上がるため、カテゴリ5e以上のLANケーブルを利用するIEEE802.3atの方が電力の供給面でも性能が高いというわけです。
 

給電仕様の電力クラス

この電力供給の違いは「電力クラス」というものでクラス分けされています。

給電機器から受電機器にどの程度の電力を供給できるのかを規定したものが「電力クラス」です。

この表は、IEEE802.3af規格のPoE機器は電力クラス0〜3の電力供給が可能で、IEEE802.3at規格のPoE機器は電力クラス4の電力供給が可能ということを表しています。

クラス 給電機器(PSE)の出力電力 受電機器(PD)の入力電力 規格
0 15.4W 0.44〜12.95W IEEE802.3af
1 4.0W 0.44〜3.84W
2 7.0W 3.84〜6.49W
3 15.4W 6.49〜12.95W
4 30W 12.95〜25.5W IEEE802.3at

 
なぜこのようなクラス分けがされているかというと、例えば、受電機器(PD)にはネットワークカメラをはじめIP電話や無線アクセスポイントなどがありますが、動作に必要な電力はそれぞれ違います。

そこで、各受電機器を動かすのに必要な電力を無駄なく供給できるよう、給電機器と受電機器を接続すると給電機器は受電機器の電力クラス1〜4に応じて供給する電力の量を自動的に調整してくれます。

ちなみに「0クラス」はデフォルトの電力供給量を示しています。
給電機器には電力クラスをサポートしていないものがあり、この場合、給電機器は受電機器を動かすのに最適な電力がわからないので、デフォルトである「クラス0」の電力を供給する仕様になっているのです。

 

給電機器(PSE)と受電機器(PD)はどの組み合わせでも良いの?

LANケーブルとPoEの規格について説明したのでいよいよ接続!というところまで話してきましたが、上で説明したようにIEEE802.3afとIEEE802.3atは電力供給量の違いがあるので、それぞれの規格の給電機器と受電機器を接続するときに注意が必要です。
 

受電機器側の規格がIEEE802.3atの時は注意が必要

受電機器(PD)
IEEE802.3af IEEE802.3at
給電機器(PSE) IEEE802.3af ×
IEEE802.3at

 
注意するのは、給電機器側の規格がIEEE802.3afで受電機器側の規格がIEEE802.3atの場合です。

電力クラスの表をみてもらうとわかるように、IEEE802.3afの給電機器ではIEEE802.3atのような大きな電力を必要とする受電機器に十分な電力を供給することができないので繋げないというわけですね。
 

違うメーカーの機器同士でも大丈夫?

IEEEで定められた標準規格なので、給電機器と受電機器のメーカーが異なっても問題ありません。メーカー問わず組み合わせが可能です。

PoEの給電機器にPC等の受電に非対応な機器を接続しても大丈夫?

給電機器は機器の接続時に受電に対応しているか自動的に検出します。そのため受電に非対応の機器を接続しても電力供給は行われないため、PC等の受電非対応機器が壊れるといった心配はないのでご安心ください。
もちろん弊社システムケイのNVRとでもばっちりですよ(笑)

 

「PoEの2つの規格と電圧・電力クラスのお話し」のまとめ

今回のお話しで押さえておきたいのは

・PoEにはIEEE802.3afとIEEE802.3atという2つの規格がある。
・給電機器側がIEEE802.3afと受電機器側がIEEE802.3atの組み合わせは接続できない

という点です。

もっと基本的なPoEのことを知りたい方は
PoEシリーズその1「PoEとはなにか?PoEの簡単な仕組みのお話し。」をご覧ください。

 
全3記事に渡ってPoEのあれこれをお話ししましたが、
大切なのはPoE対応機器の接続で失敗しないためには規格に応じたケーブルや機器同士の組み合わせが重要!ということです。

ちょっとややこしいですがPoEはメリットが多いので、ネットワークカメラの導入を検討中の方は、ぜひこの記事を参考にPoE接続にチャレンジしてみてください!

弊社の監視カメラシステム「NVR」のサイトでもPoEで接続できるネットワークカメラをご紹介しています。ぜひご覧ください!

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(https://nvr.bz/nvr/#networkcamera)

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