ハードウェアRAIDとソフトウェアRAIDの違い
お役立ち —
こんにちは!
ネットワーク監視カメラとAI画像認識システムのシステム・ケイです。
今回は、ハードディスクの故障からデータを守るシステム「RAID」と、その制御方式による違いについて解説していきます!
RAIDとは?
RAIDとは、複数のハードディスクを組み合わせ、ひとつのハードディスクとしてコンピューターに認識させる技術です。データ損失の防止、処理速度の向上などを目的として利用されます。
「Redundant Array of Inexpensive Disks」から頭文字を取って省略した言葉で、読み方は「レイド」です。
RAIDには、RAID0、RAID1、RAID5、RAID6、RAID10・・・といった種類があり、それぞれ、データの安全性や書き込み速度、容量効率などに差があります。
RAID(レイド)で守る録画データ。RAIDの種類と意味について
RAIDのメリット
データの安全性の確保
RAIDにデータを保存する際、「パリティ」と呼ばれるデータを自動的に生成して一緒に保存します。
パリティはデータを復元するための符号で、複数のHDDのうちどれか一つが故障してしまっても、残っているデータとパリティを組み合わせることで、失われたデータを復旧することができます。
また、同じデータを複製して2つのHDDに書き込む「ミラーリング」を行うこともあります。
パリティやミラーリングにより、HDDの故障でデータが完全に失われる確率を大きく下げることができ、データの安全性が向上します。
ミラーリングのイメージ
パリティのイメージ
このように、システムを二重化したりバックアップを取ったりすることで得られる安全性・耐障害性をITの世界では「冗長性」と言い、ポジティブな意味合いで使われます。
冗長性についての関連記事:フェイルオーバーとは?より確実なシステム運用の為に必要な知識。
データ保存の高速化
データを分割し、一度に複数のHDDに書き込みを行うことで、データの保存を高速化できます。
例えば、一本の線香に火をつけた場合と、その線香を二本に折って両方に火をつけた場合では、後者の方が燃え尽きるまでの時間が短くなりますよね。
RAIDならこれと同じことを、データ保存でも行えるというわけです。
RAIDの制御方式による違い
ハードウェアRAID
RAIDコントローラのような、CPUとは独立した専用の装置でハードディスクを管理する方法です。
コントローラが処理を行ってくれるため、CPUの負担を軽減でき、OSの状態がRAIDに影響を与えることもありません。
独立して動作しているため、OSなどに何らかの障害が発生しても、その影響を受けにくく、信頼性が高いと言えます。
ただし、専用の機器が必要なので、ソフトウェアRAIDよりも導入コストは高くなります。
ソフトウェアRAID
OSなどのソフトウェアが複数のハードディスクを管理する方法です。
専用の装置が必要ないため、ハードウェアRAIDよりも安価にRAIDシステムを構築できます。
しかし、RAIDの管理をCPUで行うため、CPUへの負荷が高まり、システム全体のパフォーマンスが低下する場合があります。
また、OSなどに障害が発生した際、その影響を受けやすいため、ハードウェアRAIDに比べるとやや信頼性が落ちると言えます。
性能比較表
ハードウェアRAID | ソフトウェアRAID | |
---|---|---|
処理方法 | RAIDコントローラーで処理 | OSなどのソフトウェアで処理 |
パフォーマンス | 速い | 遅い |
信頼性 | 高い | 低い |
コスト | 高い | 安い |
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まとめ
- RAIDとは、複数のハードディスクをひとつのハードディスクとして認識させる技術
- RAIDは、データの安全性の確保や、データ保存の高速化に利用される
- ハードウェアRAIDとソフトウェアRAIDがあり、それぞれにメリット、デメリットが存在する
予算やご利用環境に合わせて、ハードウェアRAIDか、ソフトウェアRAIDかを選択できると良いですね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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