ビットレート制御の違いについて ~CBR,VBR,MBRとは~
NVRの知識 —
こんにちは!システム・ケイのまどまどです。
今回はNVRの設定項目にも含まれる、ビットレートの制御についてお話します。
こちらの画像はシステム・ケイのNVRにカメラを登録した時の設定項目です。
下から2番目に「ビットレートモード」というのがあります。
その前にビット?ビットレートって何?という方は、ぜひこちらの記事も合わせて読んでください。
■ビット(bit)とは?なにを表す単位なの?
https://nvr.bz/topics/knowledge/what-bit.php
■ビットレートとは?高いとどうなるの?
https://nvr.bz/topics/knowledge/what-bitrate.php
ビットというのはコンピューター上で処理する情報の量・数の最小の単位(bit)であり、ビットレートとは1秒間に送受信できるデータ量(単位:bps)のことです。
NVRやネットワークカメラのように映像を扱う機器は、このビットレートの制御ができるものが多いです。
ビットレートの制御方式はこれから紹介する3つに分類されます。
目次
CBR(Constant Bit Rate)
Constant = 一定の
日本語では固定ビットレートとも呼ばれます。
映像を送る時のビットレートを指定した値(256kbps,1Mbps等)に保つ制御方法です。
1秒間に送受信するデータ量を固定するため、安定した通信を行うことが出来ます。通信帯域の管理も容易です。
ただし指定されたビットレートを超えることが出来ないため、映像に動きが多くなるなどで、データ量が多くなった場合は、画質や場合によってはフレームレートを下げ、何とか指定のビットレート内に収めます。
そのため、画質が安定しません。また常に同じ通信量のため、本来映像のデータ量が少ないシーンでは帯域を無駄にします。
VBR(Variable Bit Rate)
Variable = 不定の
日本語では可変ビットレートとも呼ばれます。
映像を送る時のビットレートに制限をかけない、制御方法です。1秒間に送受信できるデータ量を固定せず、映像に合わせて必要なだけビットレートを使います。
そのため常にきれいな映像を送ることができます。またデータ量の少ないシーンでは、自動的にビットレートを下げるため無駄も少ないです。
しかし、上限がないため、解像度やフレームレートが大きく、動きの多い映像を送る際に莫大なデータ通信を行います。
その際ネットワークの回線の切断、NVRの処理能力不足で、映像データが途切れる可能性がございます。稀に、機器故障の原因にもなりえます。
MBR(Maximum Bit Rate)
Maximum = 最大の
日本語では最大ビットレートとも呼ばれます。
ビットレートの上限(256kbps,1Mbps等)を決め、その範囲内で常にビットレートを変化させる制御方法です。
基本的にはVBR同様に映像に合わせて必要なだけビットレートを使います。
しかし1秒間に送受信するデータ量の上限を決めているため、例えば1Mbpsを上限と設定し、映像のデータ量が1Mbpsを超えそうな場合は、画質や場合によってはフレームレートを下げ、指定のビットレート内に収めます。
CBR同様データ量が多い時は画質が安定しないこともありますが、通信を安定して行え、帯域の無駄も少ないため、おすすめのビットレート制御方法です。
まとめ
3つのビットレートの特長を下記にまとめました。
使用するカメラやNVRによって選択できるビットレートモードが異なりますので、
お使いの機器や、目的に合わせて適切なモードを選択くださいね♪
・VBR…可変ビットレート。映像に応じたビットレートを使用し通信を行う。
・MBR…最大ビットレート。上限を定め、その範囲内でビットレートを変化させ通信を行う。
・おすすめは通信が安定し、帯域の無駄が少ない「MBR」